Hunger
 

世界の飢餓人口のほとんどは開発途上国に住んでいる。

©FAO/Yasuyoshi Chiba

飢餓人口のほとんどを抱えている地域は、アジアと太平洋地域である。

©FAO/Sailendra Kharel

©FAO/Sailendra Kharel

飢餓人口の割合はサハラ以南アフリカで最も高く、人口の約30%である。

©FAO/Ami Vitale

食料不安は十分な食料を入手できないときに起こる。

©FAO/Paballo Thekiso

飢餓は自給自足ができない土地を持たない人々や都市の貧困者を苦しめる。

©FAO/Giuseppe Bizzarri

女性が世帯主の家庭は、飢餓に対して脆弱である。

©FAO/Paballo Thekiso

人道的な懸念を切り離しても、飢餓はより一般的に開発のポテンシャルを脅かす。

©FAO/Ami Vitale

飢餓は人々の生産性を低下させ、子どもの認知能力のポテンシャルを減退させる。

©FAO/Giulio Napolitano

飢餓は特に子どもと妊婦または授乳中の母親にとって害となる。

©FAO/Paballo Thekiso

飢餓には人道支援と開発支援の両方(ツイン・トラック・アプローチ)が必要だ。

©FAO/Saul Palma

セーフティーネットは最も脆弱な人々に届けられなければならない。

©FAO/Sailendra Kharel

飢餓の根本的な解決策は、食料不足国での農業生産を増やすことだ。

©FAO/Vasily Maximov

飢餓の統計 (英語のみ)

ハンガーマップ

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よくある質問 (FAQ)

慢性的飢餓とは何ですか

慢性的飢餓とは何ですか

慢性的に空腹状態にあると栄養不足になります。活動的な生活を送るために必要なエネルギーを得られるだけの食事が取れていません。栄養不足のため、学習、労働、その他の身体活動を行うことが難しくなります。栄養不足は特に女性と子供に害があります。栄養不足の子供は健康な子供のようにすくすくと成長しません。精神的にも発達が遅れる場合があります。常に空腹状態にあると免疫システムも弱まり、病気や感染症にかかりやすくなります。母親が常に空腹状態であると低体重や体の弱い子が生れることが度々あります。母親自身の死亡リスクも高まります。

毎日、世界中で何百万という人が生きていくために必要最小限の食料しか摂っていません。毎晩、明日食べるものが十分にあるか分からない状態で眠りにつくのです。次の食事がどうなるか分からないという状態を「食料不安」といいます。FAOは食料不安を次のように定義しています:

「人々が、正常な成長と発育および活動的で健康な生活に必要とされる十分な量の安全で栄養のある食料への確実なアクセスを欠いている状態」

平均して、人の一日の最低エネルギー摂取量として約1800キロカロリーが必要です。

最も飢餓のリスクがあるのは誰ですか

最も飢餓のリスクがあるのは誰ですか

最もリスクがあるのは主に次の3つのグループです:農村部の貧困者、都市部の貧困者、被災者

農村部の貧困者
十分な食べ物がない人の大半が開発途上国の貧しい農村部に暮しています。多くは電気も安全な飲み水もありません。公衆衛生や教育の質、衛生サービスが劣ることも度々です。

世界で食料不安を抱える飢餓人口の多くは食料生産に直接関わっています。狭い土地で作物を栽培し、家畜を育て、魚を獲っています。家族に食べさせるため、または地元の農産物市場で金を稼ぐために、できることをしています。

多くは自分の土地を持たず、暮していけるだけの金を稼ぐために雇われて働いています。季節労働に従事していることが多く、家族は生計を立てるために移動したり分かれて暮らしたりしなければなりません。

労働はきつく、緊急用に多少の蓄えをするのも難しい状況です。食べ物が十分にあっても、常に飢えの恐怖にさらされています。

都市部の貧困者
都市部貧困者は飢えのリスクを抱えるもう一つのグループです。多くの人は、ほとんど、あるいはまったく食料を生産しておらず、食料を買う手段もありません。都市は拡大を続けています。2000年には約20億人が都市に暮していました。2030年には倍以上に増えると予想されています。都市部の拡大に伴い、また、農村部から都市部に移り住む人が増えるに伴い、都市部貧困者の数は増えていくでしょう。都市部の飢餓と都市での手頃な価格での食料の入手はますます重要な課題となるでしょう。

被災者
毎年、洪水、旱魃、地震、その他の自然災害さらには武力紛争が原因で広範囲な崩壊が進み、自宅や農場をやむなく手離さざるを得ない家族がいます。被災者の多くは空腹のみならず全くの飢餓状態(餓死)に直面しています。

FAOは飢餓をどのように測定していますか

FAOは飢餓をどのように測定していますか

FAOは、軽度の活動と身長に対して妥当な最低体重に必要なカロリー量である一日当たりの最低エネルギー必要量を摂取していない人口を飢餓人口ととらえています。当然ながら、これは性別、年齢により異なります。この数字の算出にあたり、FAOはまず次の3組のデータを収集しています:

  1. 全食料品の生産、輸入、輸出に関するデータに加え、各食料のカロリー内容。このデータをもとに、当該国のカロリー供給総量を算出する
  2. 年齢別、性別の人口構成のデータ。年齢、性別が違えば必要な最低カロリー摂取量も異なる。このデータを使って、総数として全人口の総カロリー必要量を推算することができる。この値は人口構成が異なるため国により異なる。
  3. 世帯調査データ。このデータをもとに、国別のカロリー配分を推計する。他国よりカロリー配分が均等に行われている国もあり、他の条件が同じなら、栄養不足人口が少ないということになる。カロリー摂取量の対数正規分布を想定する。

総供給カロリー、人口に必要な総カロリー、およびカロリー配分から、最低エネルギー必要量以下の人口を算出することができ、これが栄養不足人口にあたります。次いで、この数字をすべての国について合計します。このように、タンパク質、ビタミン、またはミネラルの摂取量は考慮していません。 

FAOはいつ飢餓人口の計算を始めましたか

FAOはいつ飢餓人口の計算を始めましたか

FAOの飢餓統計は1969~1971年にさかのぼり、8億7,800万人が飢餓人口として記録されました。それより前の統計は異なる算出方法に基づくため比較ができません。この40年間、飢餓人口は常に8億を超えています。世界の飢餓人口に多少の減少が見られた後、栄養不足は1995-1997年と2009年の間に継続的に増えており、経済、金融危機後の2009年には大幅に増えました。

なぜ2011年の飢餓の統計は出版されないのですか?

なぜ2011年の飢餓の統計は出版されないのですか?

世界食料安全保障委員会(CFS)は、2010年の会議の中で、より更新された情報を提供し、近年に利用可能となった大規模な世帯調査の分析を含めた関連情報を組み込むために、FAOに栄養不足を推計するための方法論を見直すように求めました。そのため、2009年と2010年の栄養不足人口の更新推計は報告されておらず、2011年についても推計されていません。

飢餓はどうすれば減らせますか

飢餓はどうすれば減らせますか

世界では今すべての人に十分なだけの食料が生産されていますが、手に入れられない人が沢山います。

極度の貧困及び飢餓の原因と結果の両方に取り組むというツイン・トラック戦略を採用すれば飢餓の減少を大いに促すことができるという十分な証拠があります。第1のトラックは、貧困者の生産活動を強化し、食料供給と所得を改善するための介入を含みます。 第2のトラックは、最も貧しい家族に直接的かつ速やかに食料へのアクセスを提供するという対象をしぼったプログラムです。

同時に、世界の食料システムは、国および世界レベルでガバナンスを強化する必要があります。食料不安の国では、「十分な食料への権利」の原則に基づく制度が必要です。それにより、透明性と説明責任、貧困者の能力強化、そして自己に関わる意思決定への参加が促される必要があります。

飢餓に関する目標は何ですか

飢餓に関する目標は何ですか

主に二つの目標があります。世界食料サミットの目標とミレニアム開発目標の目標1です。

1996年世界食料サミットの目標
ローマでの世界食料サミットに出席した世界の指導者らは2015年までに世界の栄養不足人口のを半減させることを誓いました。FAOは1990~1992年の平均値(約8億5,000万人)をこの目標の進捗状況を監視するための基準値として採用しています。このように、2015年までに飢餓人口を約4億2,500万人に減らすことが世界食料サミットの目標です。


ミレニアム開発目標
2000年にニューヨークの国連本部で開催されたミレニアムサミットで、世界の指導者らは、飢餓削減に努めることを再確認しました。ミレニアム開発目標(MDG)の目標1は、1990年から2015年にかけて、飢餓に苦しむ人口の割合の半減を求めています。到達すべき絶対数を掲げてはおらず、この目標は今後の世界の人口規模に左右されます。

FAOは飢餓をなくすために何をしていますか

FAOは飢餓をなくすために何をしていますか

すべての人の食料安全保障を達成することがFAOの取組みの中心です。全ての人が、常に活動的・健康的生活を営むために必要となる、十分で安全で栄養価に富む食料への物理的、かつ、経済的アクセスを得ることが出来なくてはなりません。

FAOの使命は、栄養水準を高め、農業生産性を向上し、農村に生活する人々の生活を改善し、世界経済の成長に寄与することです。この野心的な目標を達成するために、FAOは人々と国家の自助努力への支援を提供しています。作物の収穫を上げる必要のあるコミュニティに技術的なスキルが欠如していれば、FAOは簡易で持続可能な手段や技術を提供します。ある国が土地所有権を国有から私有へと移行させる場合、FAOは円滑に事が進むよう法的助言を行います。旱魃のために既に脆弱な人々が飢饉と言えるほどの状況に置かれそうな時、FAOは必要な活動を開始します。また、ニーズの相対する複雑な社会にあって、FAOは中立的な会合の場と合意に至るために必要な背景知識を提供しています。

基本的な定義

低栄養 (Undernutrition)

低栄養 (Undernutrition)

長期にわたる低水準の食料摂取および/または消費食料の低吸収の結果。一般にエネルギー(またはタンパク質とエネルギー)不足に使われるが、ビタミンやミネラル不足に関連する場合もある。

栄養不足または慢性的飢餓 (Undernourishment or Chronic Hunger)

栄養不足または慢性的飢餓 (Undernourishment or Chronic Hunger)

食料摂取量が恒常的に最低エネルギー必要量以下である人の状態。

一人当たりの平均的な最低エネルギー必要量は一日約1800キロカロリー。正確な必要量は、年齢、体格、活動水準、病気、感染、妊娠や授乳などの生理学的条件により決まる。

栄養不良 (Malnutrition)

栄養不良 (Malnutrition)

不十分またはバランスに欠ける食料摂取または消費食料の吸収率の悪さが原因で健康を損ねる一連の状態の総称。低栄養(食料欠乏)と栄養過多(エネルギー必要量に対して過度の食料摂取)の両方を言う。

食料安全保障 (Food security)

食料安全保障 (Food security)

すべての人が常に活動的で健康的な生活のために必要な食事内容を満たす十分で安全かつ栄養のある食料を物理的、経済的に手に入れることができる状態。

食料不安 (Food insecurity)

食料不安 (Food insecurity)

人が安全で栄養のある食料を十分に手に入れられず、そのため、活動的で健康的な生活に十分な食料消費をしていない状態。これは、食料がないこと、購買力が十分でないこと、あるいは世帯レベルでの利用が不適切であることにより生じる。

飢餓報告書2011年度版

「世界の食料不安の現状 (The State of Food Insecurity in the World)」 は、世界の飢餓問題に対する意識を高め、飢餓と栄養不良の根本原因を考察し、飢餓削減目標の達成に向けた進捗状況を監視することを趣旨としてまとめられています。

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MDG 1の進捗状況

世界の栄養不足人口のほとんどは開発途上国に暮しており、全人口の16%を占めています。この数字は2009年から改善していますが、ミレニアム開発目標(MDG)で定めた目標を依然としてはるかに上回っています。

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成功への道
この報告書は、より効果的な飢餓削減に向け農業部門の変革を成し遂げた国を取り上げています。ここに紹介する事例を見れば、飢餓をなくすことは可能だということが分かります。