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FAO駐日連絡事務所 Liaison Office in Japan

日本、ボツワナのヨトウムシ対策に50万米ドル拠出

23/04/2019

農家3万6000世帯の害虫管理を支援

ハボロネ―日本政府はヨトウムシ(FAW)被害に立ち向かうボツワナ共和国を支援するため、50万米ドル(約5540万円)を拠出しました。首都ハボロネで始動したこの1年間のプロジェクトは、ボツワナ政府との密接な協力の下で国連食糧農業機関(FAO)が実施します。

FAOはボツワナ政府や他の関係者と共に、プロジェクトを通じて、持続可能なヨトウムシ管理のためのガイドラインに沿った作物保護を目指し、意識向上と能力強化に取り組みます。このプロジェクトでは、モニタリングや早期警報、準備、迅速な対応に向け、能力構築と環境に配慮した管理対策の導入を通じ、小規模農家3万6000世帯に害虫から作物を守るための支援を実施します。

ボツワナ国内でヨトウムシが初めて報告されたのは2017年です。長距離を移動し、繁殖規模の大きいヨトウムシは、作物(トウモロコシやソルガムを含む)を食い荒らし、国内の生産性を低下させます。迅速で効果的な管理がなければ、国内の食料安全保障の状況に確実に影響を及ぼします。

竹田浩三・駐ボツワナ日本大使は、最近では気候変動、天候の傾向、寄生虫や他の害虫の発生が原因で収穫量の予測が難しくなっているとした上で、「ヨトウムシの被害を受けるコミュニティは将来起こりうる危機の影響を最も受けやすく、農業と農村開発の分野に焦点を当てる必要があります。加えて、農民は寄生虫感染を根絶するためにそのような感染にどう対処すべきかを学ぶことが必要です」と述べました。

FAOボツワナ事務所代表ルネ・チュデクは、このプロジェクトは農民がヨトウムシの脅威にどう対処すべきかについての情報の普及と訓練に焦点を当てるものだと述べ、「ファーマー・フィールド・スクールは、大規模情報キャンペーン、農村でのラジオ、参加型ビデオ、ヨトウムシ管理のためのコミュニティ行動計画、体験学習に基づいた農民と農村アドバイザーのための短期研修を組み合わせて実施します。これは、ヨトウムシ管理戦略の一環として、ヨトウムシの影響を受ける農村地域の人々に届けられます」と続けました。

このプロジェクトではさらに、タイミングよく効果的に対応するための現場レベルでの意思決定を促すため、FAMEWS(ヨトウムシのモニタリングおよび早期警報システム)モバイルアプリケーション、FAWリスクマッピング(ヨトウムシに起因する食料不安のリスクを視覚化するツール)、KOBOCollectモバイルアプリケーション(ヨトウムシの社会経済的影響を分析するためのツール)などを活用し、地域密着型のヨトウムシ管理の確立を目指します。

このプロジェクトでは、フェロモントラップ(フェロモンを活用して害虫を捕獲する装置)とFAMEWSアプリを搭載した携帯電話を購入し、ヨトウムシのモニタリング、データ収集、報告を行います。また、早期警報と持続可能な管理について、関係者(普及員、農民と地域社会)に訓練を提供する予定です。

日本政府はヨトウムシがもたらす脅威の深刻さと緊急性を考慮し、補正予算を通じてこのプロジェクトに資金を配分しました。ボツワナにおける小規模農家のヨトウムシの脅威に対処する能力にこのプロジェクトが大きく資することで、その食料安全保障と生計を確保することが期待されます。

原文プレスリリースはこちらから(英語)

http://www.fao.org/africa/news/detail-news/en/c/1190782/