FAO駐日連絡事務所 Liaison Office in Japan

GIAHSとは?

世界の農業文化的遺産システムを保全・支援するため、FAOは2002年、世界農業遺産(GIAHS)の保全および適応管理のためのイニシアティブを開始しました。

このイニシアティブは世界農業遺産(GIAHS)の世界的な認知、動的な保全、適応管理、また、世界中で農業的生物多様性、知識システム、食と暮らしの安全および文化を保護し支援するための礎を築くことを目的としています。

世界的に固有の農業システムや景観は、地域に適合した管理手法を用い、また、多様な自然資源に基づき、何世代もの農民や遊牧民によって生み出され、形づくられ、維持されてきました。

地域の知識と経験に基づきながら、これらの独創的な農文化的システムは人類の進化、知識の多様性、自然との深遠な関係を反映させています。これらのシステムは優れた景観、世界的に重要な農業的生態系の多様性の維持と適応、先住民の人々の知識システム、レジリエンスに富む生態系をもたらしてきただけでなく、とりわけ多角的な商品やサービスの継続的な提供、食と暮らしの安全、そして生活の質を守ってきました。

2008年に中国、フィリピン、チリ、ペルー、アルジェリア、チュニジアの6カ国が初めて認定され、2018年12月現在、認定地は21カ国57地域に上ります。

世界農業遺産イニシアティブは、以下のような動的な保全アプローチを促進するものです。

・ 食料安全保障と人間の福利を確保しながら、農民がこれまでに築いたシステムと生物多様性を育み、適応させる。

・ 生物多様性と伝統的な知識をもとの場所で保全すると同時に、保全的な政策やインセンティブを支援する。

・ 食料への権利、文化的な多様性、地元コミュニティや先住民の人々の成果を認識する。

・ 天然資源の管理のため、遺伝資源をもとの場所で保護するという考え方に、関連する伝統知識や地域の慣例を統合していくというアプローチが必要であることを明確にする。これは、物理的または社会・経済環境の変化に継続的に適応していくための方法として、農業システムの社会・環境的なレジリエンスを強化することによって行われる。

このイニシアティブは世界農業遺産(GIAHS)が継続的に認定され、詳細に記録され、国際的に認識されること、また、動的な保全と適応管理のために具体的な政策や行動計画が考案されることを通じて、長期事業の基礎としての役割を果たすことになります。

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