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FAO駐日連絡事務所 Liaison Office in Japan

背景

1994年、ジャック・ディウフ事務局長は就任直後、FAOが当面取り組むべき最重要事項は、食料の安全保障を改善することであるとし、FAOの各種プロジェクトは食料生産の増大、供給の安定性の確保、農村の雇用増大、食料へのアクセスの改善等に絞り込んだものにすべきであるとしました。

事務局長は、以上の目的を遂行するため、低所得・食料不足国に食料安全保障特別事業 (Special Programme for Food Security 、略SPFS) を実施することを提案しました。SPFSの実施は、1996年11月に開催された世界食料サミットで参加国から承認され、世界食料サミットで合意された2015年までに栄養不足人口(飢餓人口)を半減させるという目標を達成するための重要な手段と認識されました。また、SPFSは、1992年の国連環境開発会議(UNCED)で採択されたアジェンダ21の14. 6章で提唱されている「食料安全保障の目的は、今後増大する人口に十分な食料を供給することであるが、そのための農業生産は、持続的な方法でなされ、できる限り新たな農地の開発を避け、既存の農地での生産性を上げるよう努めるべき」との方針を採り入れています。

2002年6月の世界食料サミット5年後会合においては、事業を早急に拡充するためのドナー各国へ向けた資金協力の要請が採択されました。また、同年 NEPADの1プログラムとしても導入されています。更に、2005年には国連ミレニアム プロジェクト・ハンガー タスク フォースと概念の一致を図ったところです。

目的

SPFSは、2015年までに世界の栄養不足人口を半減するという目標を達成するためFAOが展開している事業の中で最も重要なプログラムです。現在、世界には7億9500万人もの食料不足で苦しんでいる人々がいます。SPFSは、世界全体で105か国において、飢餓・栄養不足・貧困の解消のため、効果的で目に見える解決策として推進されています。また、同時に最大限の効果を発揮するため実施国の主体性と地域の自主性を推進しているところです。

SPFSを導く目標と理念は、「アフリカ開発のための新しいパートナーシップ・プログラム」のなかの「包括的アフリカ農業開発プログラム」を含む、主要な国際的な枠組みと協調して進められています。SPFSは単独で完結している計画ではなく、国連ミレニアム目標の達成にも大きく貢献しています。

事業の仕組み

SPFSは、二つの方策で食料安全保障の達成に貢献しています。ひとつは、各国政府が重点を絞り適切に計画した「国家食料安全保障事業(ナショナルプログラム)」への支援、もうひとつは、地域における食料安全保障を達成するため貿易政策などを適正なものにする「地域食料安全保障事業(リージョナルプログラム)」を推進するための地域経済協力機関と密接な連携をとった活動です。

ナショナルプログラムは、地元住民の中で飢餓を撲滅するための国内解決策として位置付けられています。 FAOは、その国の中央政府とともに、食料へのアクセスの障害となるものを取り除き、ドナーからの資源の活用を促すための支援を行っています。

リージョナルプログラムは、地域経済協力機関とともに開発され、隣国同士の間で一体化されます。そのため、ナショナルプログラムによるインパクトがより拡充されることになります。このプログラムの主な取り組み対象は、①構造改革と政策調和、②貿易や食料安全に関連した越境問題、③ナショナルプログラムにおける食料安全保障の支援、などです。