FAO駐日連絡事務所 Liaison Office in Japan

世界の食料問題を考える日として国連が制定した日、それが毎年10月16日の「世界食料デー」です。この日はFAOの創設記念日です。1979年の第20回FAO総会の決議に基づき、1981年から世界共通の日として制定されました。

世界の一人一人が協力し合い、最も重要な基本的人権である「すべての人に食料を」を現実のものとし、世界に広がる栄養不良、飢餓、極度の貧困を解決していくことを目的としています。

2020年のテーマは、育て、養い、持続させる。共に。―未来をつくる私たちのアクション。」

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な健康危機は、私たちが真に大切にしていること、そして最も基本的なニーズについて振り返る時間をもたらしています。 先行きの見えない時期に、私たちの多くが、普段当りまえにあると思い、同時になくてはならないものーつまり、「食」―に対する感謝の気持ちを改めて感じています。食べものは、生の本質であり、私たちの文化やコミュニティの基盤です。

安全で栄養のある食料へのアクセスを確保することは、COVID-19パンデミックへの対応において、引き続き欠かせない要素です。特にパンデミックとその結果に生じる経済的ショックの打撃を最も受けている貧困下の脆弱なコミュニティにとって、重要な観点となっています。

現在のCOVID-19危機のような前例のない混乱の中でさえ、食料が農場から食卓に届くことを可能にしている農家やフードシステムに携わる労働者がいます。今、このような私たちのフードヒーローを支援する必要性について認識することは、これまで以上に重要です 。

私たちのフードシステムが多様な食料を育て、増加する人口を養い、地球を持続させることが可能となるよう、国家、民間セクター、市民社会が共に取り組む必要があります。

私たち全員が役割を担っています。このような不確かな時代においても、私たちは、自らの健康とフードシステムの健全性の双方の向上につながる食の選択をすることや、持続可能な習慣を怠らないといったことから、一人ひとりの役割を果たすことができます。

知っておきたい世界の食料事情

飢餓の存在する世界
世界では20億人以上の人々が、安全で栄養価の高い十分な食料を定期的に入手することができません。世界の人口は2050年までにほぼ100億に達すると予想されています。

新型コロナウイルス感染症による飢餓の悪化
現在約6億9 000万人が飢餓に陥っており、過去1年では1 000万人増加しました。新型コロナウイルス感染症の大流行により、経済成長のシナリオに応じて、8 300万人から1億3 200万人が、新たにこの数値に加わる可能性があります。

栄養不良のコスト
あらゆる形態の栄養不良――低栄養、微量栄養素欠乏症、過体重、肥満――の世界経済へのコストは、年間3.5兆米ドルと推定されています。

行動の時
2014年以降の飢餓の年々の増加と、また並行して増加する肥満の増加は、私たちがフードシステムを強化し、人々の生活を保護するための行動を加速・拡大する必要性を明確に示しています。

育て、養い、持続させる
現在、世界には少なくとも3万種の食用植物があるにもかかわらず、9つの植物種のみが全作物生産の66%を占めています。 人々を養い、地球を維持するためには、多様な作物を育てる必要があります。

明日のフードシステム
私たちの将来のフードシステムは、自然資源と生物多様性を維持し、気候変動などの課題に取り組むと同時に、全ての人々に経済的に入手可能で健康的な食事を提供し、またフードシステムに関わる全労働者の適正な生計を確保するものである必要があります。

フードシステムのギャップ
人間が消費するために生産された食料の約14%が、生産段階から卸売市場に到達するまでの過程で毎年失われています。さらに多くの食料が、小売・消費段階で廃棄されています。

食料生産者に力を
世界の30億人以上の人々がインターネットにアクセスできず、そのほとんどが農村部や遠隔地に住んでいます。小規模農家の生計改善のためには、資金、研修、イノベーション、技術へのアクセスを向上させることが必要です。