国際連合食糧農業機関(FAO)駐日連絡事務所

(ご報告)10/29 世界食料デー記念シンポジウム

10月29日、外務省と国連食糧農業機関(FAO)駐日連絡事務所は、オンラインで世界食料デー記念シンポジウム「日本のオイシイを守る コロナ時代の食料安保リスク」を開催しました。本シンポジウムは世界と日本の食料安全保障について、農業・食料に携わる多様な方々と共に幅広く議論し、理解を深めることを目的としており、FAOからは食料システム・食料安全部長のジェミー・モリソンが登壇し基調講演を行いました。当日は、民間企業、在京大使館関係者、学生、政府関係者等など、約170名にご参加いただきました。

まず、鷲尾英一郎外務副大臣より、開会のご挨拶をいただきました。鷲尾外務副大臣は、食料安全保障の実現のためには、世界規模での食料の需要と供給の適切なバランスや平和が維持されていることが不可欠であり、また、貧困が食料安全保障の脅威であることを踏まえ、世界 で最も脆弱な立場にある人々が 食料を得られるようになるための国際協力も食料安全保障の重要な課題であると述べられました。また、新型コロナウイルス が世界の食料 事情に及ぼす影響について触れ、このような 危機的な状況に対し 、国際社会の一致団結した取組を求めました。

続いて、FAOのジェミー・モリソンとオイシックス・ラ・大地株式会社執行役員の高橋大就氏が基調講演を行いました。FAOのモリソンは、新型コロナウイルス感染症の拡大による市場や貿易、国内サプライチェーンへの影響について説明し、世界の食料安全保障を達成しより良い復興を図るための提案について説明しました。特に、FAOの「COVID-19対応・復興プログラム」の優先分野の一つであるフードシステムと変革に関してご紹介し、フードシステムのレジリエンスを高め、その変革を行うための世界的なアクションについて提言しました。

オイシックス・ラ・大地株式会社の高橋氏は、食料安全保障を達成するためには川上に付加価値を持ってくることが必要であり、そのためにはバリューチェーンを短くすること、最終顧客の支払い価格を上げること、需要のボリュームを増やすことが重要だと述べました。

その後、O2Farm/NPO法人田舎のヒロインズ理事長の大津愛梨氏、料理研究家・管理栄養士の森崎友紀氏、農林水産省大臣官房政策課食料安全保障室長の久納寛子氏も加わり、外務省経済局政策課資源安全保障室長の菊地信之氏をモデレーターにパネルディスカッションが行われました。パネルディスカッションでは、生産者側からの視点やコロナ禍で見られた社会のポジティブな変化などについて紹介され、バリューチェーンの中での様々なアクター間の連携の重要性や生産者の取り組み、環境への配慮やマーケットメカニズム、学校給食の可能性などについて活発な議論が交わされました。和やかな雰囲気の中、食料安全保障をより強靭かつ持続可能なものとする方策について幅広く議論し、世界と日本の食料安全保障についての理解を深める機会となりました。

イベント動画はこちらからご覧いただけます。

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世界食料デー記念シンポジウム「日本のオイシイを守る コロナ時代の食料安保リスク」