アフリカ諸国が学ぶ日本の知見と健康的な食文化

横浜/ローマ
FAO事務局長 「アフリカにおける貧困層の行動に焦点を当てた革新的なアプローチが必要」
横浜市で開かれるTICAD7のため、日本の訪問中のFAO事務局長の屈冬玉は27日、国際協力機構(JICA)とアフリカ開発のための新パートナーシップ(NEPAD)が開催した会議に出席しました。会議は食と栄養のアフリカ・イニシアチブ(IFNA)を通じたアフリカ全体の栄養改善に焦点を当てており、屈は、飢餓をなくし栄養を改善する上で、アフリカ諸国は、スマートテクノロジーや農業機械、マーケティングについての日本の知見や東アジア諸国の高い食品安全性と栄養を活用できる、と述べました。
屈はまた、アフリカでFAOが日本と進める連携に謝意を示し、効率的で包括的なコメのバリューチェーンの開発や食品産業における食品ロス・廃棄の計測の改良、中・小企業の強化をもたらしたと称え、「アフリカの栄養改善に対しさらなる支援を期待しています」と述べました。
このNEPAD-JICAのイベントは、今月1日に就任して以来、初の海外訪問となりました。
席上で、アフリカの国家元首や農業大臣、日本政府代表と言葉を交わした屈は、アフリカにおける飢餓撲滅をさらに進める必要があると主張しました。
最新の統計では、飢餓はアフリカのほぼすべての準地域で増加しており、アフリカは栄養不足が最も蔓延した地域となっています。
飢餓やあらゆる形態の栄養不良はアフリカにおける主要優先事項
屈は「飢餓、そしてあらゆる形態の栄養不良との闘いは、今もこれからも、FAOのアフリカにおける主要優先事項です」と力を込め、実質的な社会経済的改善につながる栄養のさまざまな側面に対処する必要性を強調し、貧困層と結果を重視した行動に焦点を当てた革新的なアプローチと新しいアイデアを呼び掛けました。
事務局長はまた、各国の栄養状況を評価・監視し、基準や規範を提供し、知識移転を支援する能力強化においてFAOが果たす役割についても強調しました。
FAOは、パートナーと協力しつつ、農業への投資、規制の枠組み、官民パートナーシップ、技術と革新を通じ、アフリカの農家の生産性向上と栄養豊かな食料が人々に届くよう活動しています。
屈は、IFNAがこれらの目標を達成するために重要であり、FAOは引き続き支援すると力を込めました。
原文プレスリリースはこちら(英語)
http://www.fao.org/news/story/en/item/1205846/icode/?platform=hootsuite