国際連合食糧農業機関(FAO)駐日連絡事務所

アジアの鳥インフルエンザ

アジアの鳥インフルエンザ

1.アジアでの発生と拡大の要因は何か?

鳥インフルエンザがアジアに集中した背景として、アジアの途上国において、野鳥の往来に無関心であったこと、囲いが不十分な庭先養鶏 であったこと(ラオス、カンボジアやベトナムにおいては8割が庭先養鶏)、鳥インフルエンザに関する情報不足と防疫対応への誘因がなかったことなどがあげ られる。

そのメカニズムは、今後、専門家による解明が必要とされているが、アジア地域全域を含む渡り鳥の飛行ルートと密接に関連しているといわれている。すなわち、これら渡り鳥に保菌された鳥インフルエンザが、家畜化されたアヒル、鶏などに何らかの形で接触しウイルスが伝播して感染が広がったとされている。これに対しては、単に畜産の生産活動における問題のみならず、人間の生命をも脅かす危険性を内包していることから、早急な制圧対策が必要である。

 

2.アジアにおける鳥インフルエンザの伝播の特徴は?

2003年12月、2004年1月からアジアにおいて猛威をふるい、2004年7月においても再発のあった鳥インフルエンザは、ほぼアジア全域を網羅し、2004年末まで1億羽以上の家禽が死亡・殺処分される規模であった。

また、鳥-鳥間感染だけでなく、鳥→人間あるいは鳥→豚(または他の動物)→人間という経路での人間への感染の可能性等の問題がある。

既にヒトへの感染被害も出ており、特に東南アジアでの死亡例が多い。WHOは、現在、フェーズ3からフェーズ4に行こうする段階にあり、今後爆発的な発生とヒトへの感染、さらには死亡者の増大の恐れがあると警告している。

フェーズ1:ヒトから新しい亜型のインフルエンザは検出されていないが、ヒトへ感染する可能性を持つ型のウイルスを動物に検出。

フェーズ2:ヒトから新しい亜型のインフルエンザは検出されていないが、動物からヒトへ感染するリスクが高いウイルスが検出。

フェーズ3:ヒトへの新しい亜型のインフルエンザ感染が確認されているが、ヒトからヒトへの感染は基本的にない。

フェーズ4:ヒトからヒトへの新しい亜型のインフルエンザ感染が確認されているが、感染集団は小さく限られている。

フェーズ5:ヒトからヒトへの新しい亜型のインフルエンザ感染が確認され、パンデミック発生のリスクが大きな、より大きな集団発生がみられる。

フェーズ6(パンデミック期):パンデミックが発生し、一般社会で急速に感染が拡大している。

後パンデミック期:パンデミックが発生する前の状態へ、急速に回復している。

 

3.アジアの養鶏は、どのような経営主体になっているのか?

養鶏の経営主体別割合を下表に示した。