国際連合食糧農業機関(FAO)駐日連絡事務所

世界の食料安全保障と栄養の現状

「世界の食料安全保障と栄養の現状:2021年版」図1より


世界の栄養不足人口と蔓延率(PoU)

人口:約8億1100万人(2020年)
蔓延率:9.9%(2020年)
- パンデミック、紛争、気候変動による異常気象、経済不況の影響で2019年から2020年までの蔓延率は8.4%から9.9%に悪化しました。

2019年から2020年までに約1億1800万人の飢餓人口が急増し、国連持続可能な開発目標(SDGs)では、飢餓ゼロが目標に掲げられていますが、むしろ達成から遠のいている状況です。
- 世界で約10人に一人か栄養不足ー慢性的な飢餓ーに陥っている状況となっています。



地域別の数値

アジア地域: 4 億 1800 万人(2020年)
アフリカ地域: 2億 8200 万人(2020年)
- 栄養不足の人口数では半数以上のアジア地域が最も多いです。最も飢餓が増えたのは、アフリカの 21%で、他の地域の2倍以上、つまり約 5 人に 1 人が飢餓に陥っています。 

 

食料不安を経験する人口数

重度の食料不安:9億2760万人(2020年)
中程度の食料不安:14億4060万人(2020年)
- 重度・中程度を併せて、世界で食料不安を経験している人々は2020 年時点で 23 億人以上、つまり世界人口の 3分の 1に上ります。 


健康的な食事の入手可能性

世界で健康的な食事を経済的に入手できない人口数:30億人以上(2019年)
- 2017年から2019年の間に、特にサハラ以南アフリカでは人 口の約 85%、南アジアでは約 71%に及ぶとされています。 


●用語解説●

栄養不足(Undernourishment)
個人の日常的な食料消費が不十分であるため、正常で活動的かつ健康的な生活を維持するために必要な量の食事エネルギーが不足している状態。慢性的な飢餓。

食料安全保障(Food security)
すべての人々が、活動的で健康的な生活のための食事ニーズと食品の好みを満たす十分で安全で栄養価の高い食料に、物理的、社会的かつ経済的に常時アクセスできる場合に存在する状況。 この定義に基づき、以下の4つの食料安全保障の側面を特定することができる。
・食料の入手可能性(Availability)
・食料への経済的および物理的アクセス(Access)
・食料の利用(Utilication)
・長期にわたる安定性(Stability)

重度の食料不安(Severe food insecurity)
多くの場合、食料に窮し、最悪の場合、丸一日(あるいは数日)何も食べておらず、飢えに苦しんでいる。

中程度の食料不安(Moderate food security)
自身の食料獲得能力を揺るがすような不確実性に直面しており、消費する食料の質および/または量に妥協を強いられている。

健康的な食事(Healty diet)
いくつかの食品郡の食料を含み、食品郡内の多様性も富んでいる食事。栄養が適切にある食事。FAO報告書の分析で、食事の質を3つのレベルでカテゴリー化した際に最も高品質な食事。短期的な生存ニーズを満たす「エネルギーが十分な食事(Energy sufficient diet)」、全ての必須栄養素について必要レベルを満たす、「栄養が適切である食事(Nutrient adequate diet)」の上に位置づけられる。