国際連合食糧農業機関(FAO)駐日連絡事務所

日本語資料

『世界の食料不安の現状 2015年報告』では、国際的な枠組みで掲げられた2つの飢餓削減ターゲットである「ミレニアム開発目標」(MDG1)および「世界食料サミット目標」の進捗状況を検証するとともに、新たなポスト2015年「持続可能な開発アジェンダ」への移行を受けて、今後の取り組み のあり方について考察する。本報告では、1990年からの各国、各地域、さらには世界全体における取り組みの足並みに焦点を当て、検証を行う。      
食べものはいのち:食べもののムダをなくそう
若者と国連グローバルアライ アンス(Youth and United Nations Global Alliance (YUNGA))は国連諸機関、市民社会団体、また他の組織間 におけるパートナーシップで あり、子供や若者が学び、参加し、成長するための取り組 み、資金、また機会の提供を 行っています。
貧困と飢餓の削減を掲げたミレニアム開発目標の取り組みでは、大きな 前進が見られたものの、世界では今なお10億人近くが極度の貧困(1日当 たり1.25ドル未満)の中で暮らし、7億9,500万人が慢性的な飢餓に苦し む。2030年までに貧困と飢餓の根絶を目指す新たな「持続可能な開発目 標」の実現には、更なる取り組みが必要だ。最貧層の多くは途上国の農村 部に暮らし、生計を農業に依存している。こうした人々は、貧困による栄 養失調が甚だしく、貧困が親から子へと世代を超えて引き継がれる負の 連鎖に陥っている。 多くの途上国は、こうした農村部の貧困の連鎖を断ち切るために、社会保 護と農業開発を組み合わせた新たな戦略を取り入れ、成果を上げている。 寡婦や孤児への給付金や、公共事業による貧困層への雇用保証といった 社会保護策は、こうした社会的・経済的弱者を深刻な困窮状態から救う ことができる。社会保護により、世帯は食料消費を増やし、食事を多様化 することができる。また、自分の土地での農業生産や新たな事業の立ち上 げのために、貯蓄や投資をすることもできる。農業開発プログラムは、 小規模家族農家が市場にアク セスしたり、リスクを管理するのを支援し、 雇用機会を創出することで、こうした家庭の自立を促し、レジリエンス (強靭性)を強化する。社会保護と農業振興を組み合わせ、一体的に取り 組むことで、農村部における貧困の連鎖を断ち切ることが可能となる。
2015年の世界食料デーテーマは「社会保護と農業:農村貧困の悪循環を断つ」。 社会保護は、貧しく食料不安にある人々を保護することを目的とし、彼らを貧困と飢餓から救い出すための政策、プログラム、介入を組み合わせたものです。貧しく脆弱な立場にある人々に対し、財政的あるいは現物支給支援を提供するさまざまなプログラムを通して、社会保護は、彼らの収入、能力および権利を改善します。