FAO駐日連絡事務所 Liaison Office in Japan

「食料危機に関するグローバル報告書」が食料危機の規模を提示 新型コロナウイルス感染症による脆弱な国々への新たなリスクも

FAOの支援対象地域にて、牛や羊などの家畜のワクチン接種のために列をなす人々(イエメン)
21/04/2020

ブリュッセル、ローマ、ニューヨーク

共同プレスリリース発行機関:欧州連合(EU)、国連食糧農業機関(FAO)、国連人道問題調整事務所(OCHA)、国際連合児童基金(UNICEF )、アメリカ国際開発庁(USAID)、国連世界食糧計画(WFP)

4月21日、極度の飢餓の根本的な原因に対処するために取り組む国連、政府、非政府機関の国際的なネットワークが、今年の「食料危機に関するグローバル報告書」を発行しました。

食料危機に対するグローバルネットワークの報告書、主な調査結果、共同発行機関による声明、およびそのコンテンツは、以下からご覧いただけます。

・食料危機に対するグローバルネットワークのウェブサイト: www.fightfoodcrises.net/food-crises-and-covid-19/en/
・食料安全保障情報ネットワーク(FSIN)のウェブサイト: www.fsinplatform.org


グローバル報告書の主な調査結果

報告書は、2019年末の時点で、55の国と地域で1億3500万人の人々が急性の食料不安(IPC / CHフェーズ3以上)を経験していたことを示しています。さらに、報告書の対象である55の食料危機下の国において、2019年に1700万人の子どもが急性栄養不足による消耗症、7 500万人の子どもが慢性的な栄養不足のために発育阻害に陥っていました。

これは、同ネットワークによる2017年の報告書初版以来、急性の食料不安(注)と栄養不良の最も高いレベルとなっています。 

さらに2019年には、1億8 300万人が逼迫(IPC / CHフェーズ2)状態に分類されました。この状況下の人々は、急性の飢餓の危機に瀕しており、新型コロナウイルス感染症のパンデミックのなどのショックやストレス要因に直面した場合、危機またはそれ以上(IPC / CHフェーズ3以上)に陥るリスクがあります。

報告書でカバーされた1億3 500万人のうち、半数以上(7 300万人)がアフリカに、4 300万人が中東およびアジアに、1 850万人がラテンアメリカおよびカリブ海諸国に、居住しています。

本報告書の分析で提示された傾向の背後にある主な要因は、紛争(7 700万人の深刻な食料不安を引き起こした主な要因)、極端な気象(3 400万人)、経済の混乱(2 400万人)でした。


注釈

急性の食料不安とは、十分な食料を消費することができないために、生活や生計が差し迫った危険にさらされる状況です。統合的食料安全保障レベル分類(IPC)やCadre Harmonisé(CH)など、国際的に認められた極度の飢餓の測定方法を利用しています。 国連の年次報告書「世界の食料安全保障の栄養の現状」によって毎年報告されている慢性的な飢餓と同等ではなく、より深刻な状況です。 慢性的な飢餓とは、正常で活動的なライフスタイルを維持するために十分な食料を長期間にわたって消費することができない状態を指します。


グローバルネットワークについて

食料危機に対するグローバルネットワークは、既存のイニシアチブ、パートナーシップ、プログラム、および政策プロセスをより適切に結合、統合、および指導し、食料危機の根本原因に持続的に対処することを目指しています。

 「食料危機に関するグローバル報告書」は食料危機に対するグローバルネットワークの旗艦報告書であり、食料安全保障情報ネットワーク(FSIN)により取りまとめられています。この報告書は、合意に基づく、複数機関による分析過程を経た成果物であり、以下の16の国際人道・開発パートナー機関が関わっています。

- Comité Permanent Inter-Etats de Lutte contre la Sécheresse dans le Sahel (CILSS)

- European Union (EU)

- Famine Early Warning Systems Network (FEWS NET)

- Food and Agriculture Organization of the United Nations (FAO)

- Global Food Security Cluster

- Global Nutrition Cluster

- Integrated Food Security Phase Classification (IPC) Global Support Unit

- Intergovernmental Authority on Development (IGAD)

- International Food Policy Research Institute (IFPRI)

- Sistema de la Integración Centroamericana (SICA)

- Southern Africa Development Community (SADC)

- United Nations Children's Fund (UNICEF)

- United States Agency for International Development (USAID)

- United Nations World Food Programme (WFP)

- UN Office for the Coordination of Humanitarian Affairs (OCHA)

- UN Refugee Agency (UNHCR)

 

報告書は以下から
The Global Report on Food Crises 2020

原文のプレスリリースは以下から
http://www.fao.org/news/story/en/item/1271868/icode/

 

関連リンク
FAOと新型コロナウイルス感染症(COVID-19) (日本語)

FAO and COVID-19(英語)

The Global Network against Food Crises

FAO in the Emergencies

COVID-19: Our hungriest, most vulnerable communities face “a crisis within a crisis”

Addressing the impacts of COVID-19 in food crises | April–December 2020

Anticipating the impacts of COVID-19 in humanitarian and food crisis contexts